石原慎太郎や橋下徹の暴言は、言論の自由の範囲内なのか?【適菜収】
【隔週連載】だから何度も言ったのに 第18回
《維新の会創始者・橋下徹発言の出典(TV、新聞、書籍など)》
■橋下の日本に対する発言
「日本国民と握手できるか分からない」(2013年5月18日 ZAKZAK)
「日本をグレート・リセットする」(2012年1月3日 本人Twitterなど)
「国は暴力団以上にえげつない」(2008年11月28日「朝日新聞」)
「日本の人口は6000万人ぐらいでいい」(2009年の講演)
「能や狂言が好きな人は変質者」(2002年5月15日TBS「サンデージャポン」)
「(近松門左衛門原作の『曽根崎心中』を鑑賞して)演出不足だ。昔の脚本をかたくなに守らないといけないのか」「演出を現代風にアレンジしろ」「人形遣いの顔が見えると、作品世界に入っていけない」(2012年7月msn産経の魚拓)
「自称インテリや役所は文楽やクラシックだけを最上のものとする。これは価値観の違いだけ。ストリップも芸術ですよ」(2012年8月12日 本人Twitter)
「(大阪について)こんな猥雑な街、いやらしい街はない。ここにカジノを持ってきてどんどんバクチ打ちを集めたらいい」(2009年10月29日「読売新聞」Internet Archive)
「小さい頃からギャンブルをしっかり積み重ね、全国民を勝負師にするためにも、カジノ法案を通してください」(2010年10月28日「朝日新聞」)
■橋下の政治観
「今の日本の政治で一番重要なのは独裁」(2011年6月29日「しんぶん赤旗」)
「僕が直接選挙で選ばれているので最後は僕が民意だ」(2010年1月29日「毎日新聞」)
「(選挙は)ある種の白紙委任だ」(2012年2月12日「朝日新聞」Internet Archive)
「なんで『国民のために、お国のために』なんてケツの穴が痒くなるようなことばかりいうんだ?」(『まっとう勝負!』小学館)
「政治家を志すっちゅうのは、権力欲、名誉欲の最高峰だよ」(同前)
「自分の権力欲、名誉欲を達成する手段として、嫌々国民のために奉仕しなければいけないわけよ」(同前)
「嘘つきは政治家と弁護士のはじまりなのっ!」(同前)
「私は政治家には向いていませんよ。早く弁護士に戻って私利私欲の生活に戻りたい」(2014年11月29日「日本経済新聞」)
「そもそも竹島問題も、李承晩ラインを引かれ、その後韓国が竹島に建造物を設置し、着実に実効支配を積み重ねたときにそれを阻止できなかったのも自民党」(2012年11月24日 本人Twitter)
なお、李承晩ラインが引かれた1952年に自民党は存在していない。
「竹島は(韓国と)共同管理すべき」(2012年9月26日「朝日新聞」)
「いまの日本の自衛力、軍事力は非常におそまつだ」「米国に強力な外圧をかけてもらいたい」(「日経新聞」2017年3月28日)
「国籍関係ないでしょ」「有権者の意思で、有能な外国人を選んでもいいじゃないか」「政治家は、最後は有権者が『選ぶ』か『落とす』か決められるから、もう極端なことを言えば外国籍でもいい」(「橋下×羽鳥の番組」2016年9月19日)
■橋下の女性観
「僕は育児に家事、何もしないですよ。子供は単に玩具感覚の可愛さです。(中略)何もしない。完全にキム・ジョンイル体制。将軍様ですもん。(中略)僕は子供をつくるまでが好きなのかなあ」(「女性自身」2006年10月17日)
「浮気者を責める前に、「自分は性的魅力に欠けているんじゃないか」と考えてみる必要もあるね」(『まっとう勝負!』小学館)
「(沖縄の米軍司令官に対して)もっと風俗業を活用してほしい」「性的なエネルギーをある意味合法的に解消できる場所は、日本にある」(2013年5月13日「産経新聞」Inernet Archive)
この発言についてアメリカが激怒すると「(風俗には)ダンスやパチンコまで含まれる。売買春ではない」(2013年5月17日「サンスポ」Internet Archive)と誤魔化し火に油を注いだ。
「(銃弾が飛び交う中)命をかけて走っていくときに、精神的にも高ぶっている集団をどこかで休息させてあげようと思ったら慰安婦制度は必要なのは誰だって分かる」(2013年5月13日「WAM)」
この発言が問題になると、「僕は慰安婦が必要とは言っていない」と嘘をついた。
女房の妊娠中にコスプレ不倫を繰り返し、それがばれると「娘に制服を着ろと言えなくなった」(2012年7月19日 msn産経west Internet Archive)と発言。
■人間関係について
「僕が考える友だちの本質とは――
・メリットなし
・面倒ばかり
・いっしょにいてもなにか与えてくれるわけではない
つまり、損をすることはあっても、得られるメリットは特にない」(『どうして君は友だちがいないのか』河出書房新社)
「だから、グループの動きに足並みを揃えて、誰かをいじめてしまう『世渡り』を僕は『絶対に悪だ』『いますぐにやめるべきだ』とは思いません」(同前)
「ほかの子に無視されたくない。いじめられたくない。そのような気持ちから、やむを得ず、いじめに荷担してしまったのであれば、しかたのないところではあります」(同前)
「強いグループに組み込まれるというのは、具体的には周囲の力関係を見ながら、ジャイアンのような強い子についていくという方法です。もっとわかりやすく言うと、スネ夫のような生き方といえばいいでしょうか」(同前)
「だから、自分の位置や他人との関係やヒエラルキーを守るために、いじめてしまうのはある程度、しかたがない」(同前)
「小泉元首相がやったことと比べれば、僕のやったことなんて鼻くそみたい」(2008年9月26日 「朝日新聞」Internet Archive)